奥山加奈子インタビュー


奥山さんは「現在、過去、未来。夢と現実。全てが綯い交ぜになったような世界を描きたい」と仰っています。その思いは作品のモチーフ、表現にどの様に現れているのでしょう。

<枯れ行く姿に生命力を感じる>

奥山さんの作品は枯れている花がモチーフに選ばれていますね。

-咲いている花も勿論美しいのでそのまま描いていますが、枯れている植物を見ると、どんどん形がうねっていったり、きれいに咲いている時にはなかった色が見えてきたりします。それは観る人によって違った生き物にも見えてくる。

そんな姿を見ていると、何かこう最後の力を振り絞った姿というか、生き様というかそのように思えてき、そこに生命力を感じて描くようになりました。

<タイトル「雲間」に込めた思い>

-タイトルの「雲間」はどの様な意味ですか?

モチーフは枯れた紫陽花なんです。花の部分は咲いているときにも、枯れていくときにも、何かこうモコモコとしていて雲のようにも見えませんか。

私はもともと空間とかいろいろなものに境目のない世界を描きたいという気持ちがあって、雲が主役でもなく、雲の間の空が主役でもない両方が入り混じっているような空間を表現しています。雲間から差し込む光のような「希望」をイメージしながら描いています。

<墨で描くことが表現の幅を広げる>

-今回大作の墨絵に挑戦されましたね

今回は墨で描いてみたのですが、紫陽花の枯れた花の凝縮した青い色がきれいで、一旦色を使って描いてみたのです。そうしたら描いているうちにその形に惹かれて、シンプルに墨で描きたいと思ったのがきっかけです。

墨で描くと、紙の色と墨の濃淡だけになりますが、「雲間」では「雲」と「空」の境目があるような、ないような、そんなところも墨を使うことでみえてくる。墨で描くということは、色を使っている時よりも表現の幅が広がることがあると思っています。

奥山加奈子さんのインタビュー動画はこちら

UNPEL GALLERYの外観